2022年7⽉13⽇ 公開

⾃社の強みを最⼤限に活かすための海外進出とは?

コロナ禍から読む!企業の海外進出ナレッジ #1 中国・アメリカ編

販路開拓、市場の拡⼤、原価の効率化、オフショア開発、、、企業が海外進出する⽬的は様々だと思います。世界的なインパクトを与えたコロナ禍において、海外進出のトレンドはどのように変化したのか。「海外進出⽩書リスク管理版 2020-2021(発⾏:株式会社Resorz/制作協⼒:AIG損害保険株式会社)」のデータから⾒てみましょう。

 

データから深く考察することで、トレンドとして⾒るだけでなく今後の海外進出に役⽴つ過去の事例やナレッジとして捉えることができると思います。

2013年から8年間を考察! いま⽇本企業は、どこへ進出する?なぜ進出する?

コロナ禍、海外進出におけるマーケット変化のアウトラインは?

2020年度の⼤きな傾向として、中国、アメリカといった2⼤国への進出が増加したことが挙げられます。相対的に減少したのはASEAN各国への進出です。

 

2019年度は、ASEAN各国の割合を合計すると全体の50%を越えていましたが、2020年度は40%程度に留まっています。ASEANのそれぞれの国に関しても⼤きな変動があり、2019年度に1位だったフィリピンは新型コロナウイルスの状況が⼤きく影響し後退、シンガポールは急伸し、ベトナム、マレーシアは順位をキープする形となっています。

過去8年間の進出先国ランキングの推移

コロナ禍における海外進出の業種トレンドとは?

ここでは「進出業種」を切り⼝としてトレンドを考察していきます。それぞれの国にどういった業種の企業が出ているかを分析することで、⽇本企業の進出動向、そして各国のビジネスチャンスを浮き彫りにすることができます。

 

全体的な傾向として、「卸売・⼩売業」が多く、「製造業」がそれに続きます。そして、「サービス業」「IT・通信業」が全体の10%、さらに「飲⾷業」が3%程度となり、以下それぞれの業種が拮抗しながら追う形となっています。昨年と⽐べると、「卸売・⼩売業」の割合が伸びています(31% →35%)

 

これには、販路開拓先として海外マーケットへの注⽬が集まっていることもありますが、新型コロナウイルスの影響を「製造業」や「サービス業」「飲⾷業」よりも受けにくい業種であったことも要因となっているでしょう。

海外進出検討企業の「業種別割合」

海外進出におけるパートナー企業に変化あり?

海外ビジネス⽀援プラットフォーム「Digima 〜出島〜」に寄せられる相談内容にも変化があるようです。

 

海外進出の主な⽬的がマーケット開拓となっているため、「販路拡⼤(営業代⾏・販売代理店探し)」に関する相談が最も多く寄せられました。ただし、近年と⽐べると割合が減少しており、その代わりに⼤きく割合を伸ばしたのが「海外進出コンサルティング」についての相談のようです。

 

新型コロナウイルスが猛威をふるい、「先⾏き不透明な状況の中、⾃社の海外事業を今後どう進めていけばいいのか…」、そのような問に直⾯し、コンサルティングを求めている企業が増加傾向にあるようです。

 

海外ビジネス⽀援プラットフォーム
 「Digima 〜出島〜」のページ
 (外部のサイトに移動します)

海外進出検討企業の「相談内訳」

コロナ禍において更に存在感を増した2つの超⼤国「中国・アメリカ」

「世界の⼯場」から「世界の市場へ」中国の今とは?

⼤きな特徴として、業種別の割合において全体と⽐べ「卸売・⼩売」の割合が⼤きくなっています。中国が「世界の⼯場」と呼ばれていたのはもはや遠い昔のことで、いまや「世界の市場」としての地位を確⽴していることの証左と⾔えます。そして、その傾向は、2020年度にはより顕著となっており、2019年度からも⼤きく増加しました(36% →42%)。

 

この背景には、先述したように新型コロナウイルスの影響があったと推測できます。早期に終息宣⾔をした中国に対しては、⽇本国内での消費の冷え込みを中国市場で挽回しようという動きが活発になっていました。

業種別割合(中国)2019年度

業種別割合(中国)2020年度

コロナ禍が中国へもたらした影響とは?

相談内容別割合を⾒てみても、「販売代理店探し」「輸出⼊・貿易・通関」「ECモール出品代⾏」「海外アポイント取得代⾏」などといった、販路拡⼤にまつわるものが全体の相談内容割合と⽐べると⼤きくなっています。中でも、「輸出⼊・貿易・通関」の割合は⼤きく増加していることがわかります。

 

もちろん、⽇本企業の中国ビジネスが拡⼤していることもありますが、例えば「越境EC」などで販路を広げていっても、中国特有の規制の厳しさから輸出⼊について課題を抱える企業が多いようです。

 

⼀⽅で、「会社設⽴・登記代⾏」に関する相談は、全体の相談割合と⽐して⼤きく減少しています。新型コロナウイルスの発⽣源とも⽬され、⽶中貿易戦争やその他のカントリーリスクも顕在化していた中、販路開拓先としては有望であっても拠点を置きたい国ではないと⾒られていることが伺える結果となっています。

相談内容別割合(中国)

アメリカのトレンドが変わりつつある?

2020年度において、アメリカへの進出業種も「卸売・⼩売業」の割合が⼤きく、全体の業種割合と⽐べても⼤きくなっています。
2019年度と⽐べても増加していることがわかります(36% →39%)。

 

⼀⽅で、製造業が⼤きく減少している点は特筆すべき点でしょう。トランプの政策で製造業の国内回帰が掲げられ、⽇本企業の進出が増加していましたが、ここにきてその流れは鈍化したようです。⼀般的に、⽣産を伴う製造業の海外展開は他業種に⽐べ⼤きな投資が必要になるケースが多いです。

 

新型コロナウイルスの影響で先⾏き不透明な中、⼤きな投資を伴う海外事業がペンディングになってしまうケースも多かったようです。

業種別割合(アメリカ)2019年度

業種別割合(アメリカ)2020年度

コロナ禍のアメリカにおけるキーワード「IT」

ITサービスに関してはアメリカがユニバーサルスタンダードとなっているケースが多く、裏を返せばアメリカで成功することで、その後のグローバル展開も容易になります。

 

そのため、アメリカのITサービス市場を狙う⽇本企業も少なくありません。2019年度も同様の傾向はありましたが、より割合が増加しています。これには、IT 業が新型コロナウイルスの影響を受けにくい業種であることも⼀つの要因となっているでしょう。

いまアメリカ進出で⽇本企業に必要なこととは?

「海外WEB プロモーション」についての相談が多かったことも挙げておきます。当然ですが、⽇本でのブランド⼒が通じないアメリカ市場において、製品の販売やITサービスの進出においては「プロモーション」が求められます。

 

その中で、導⼊しやすく、かつアメリカが業界の最前線を⾛っているのが「WEB プロモーション」の分野です。本場のアメリカで国内企業と戦っていくためには、「海外WEBプロモーション」の専⾨家のサポートを受け、ビジネスを進めていく必要があります。

 

各国において刺さるプロモーションは変わってきます。その中でも、最先端と⾒られているアメリカにおいて、「プロモーション⽀援」のニーズは⾼まっているようです。

 

以上のように、同じ「販路拡⼤」としてのニーズが⼤きい「中国・アメリカ」に関しても、その進出業種や抱えている課題が違うことがわかります。
2020年度は新型コロナウイルスを含め、社会情勢の変化が著しい年となりました。そのため、そうした業種や課題の違いがより顕著となったように感じます。

出典

本原稿および全てのグラフは、2020年4⽉〜2021年3⽉の期間に、海外ビジネス⽀援プラットフォーム『Digima 〜出島〜』へ寄せられた海外進出相談の約4000件を、国別に分けて集計した『2020 年度 進出先の国・⼈気ランキング』と『過去8年間の進出先国ランキングの推移』を出典元にAIG損保で編集したものになります。

海外ビジネス⽀援プラットフォーム「Digima 〜出島〜」のページ(外部のサイトに移動します)

詳しくは「海外進出⽩書リスク管理版 2020-2021
(企業の海外進出ナレッジ #1 中国・アメリカ編)」をご覧ください。

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