Global Risk Manager

日本企業のリスクマネジメントは新たな段階へ ― 今、求められるリスクマネジャーと知見共有のネットワーク

2026年4⽉9⽇ 公開

地政学リスクの高まり、サプライチェーンの分断、サイバー攻撃の高度化、気候変動に伴う災害の激甚化など、企業を取り巻く不確実性はかつてないほど高まっています。こうした事業環境下、リスクマネジメントは企業の持続的な成長に欠かせない要素となっています。単なる損失防止にとどまらず、経営戦略と一体となったリスクマネジメントが求められています。その中核を担う存在がリスクマネジャーです。

欧米企業では一般的なリスクマネジャーという専門職

欧米企業において、リスクマネジャーは経営を支える専門職として確立されています。全社的リスクマネジメント(ERM)の一翼を担う重要な存在であり、経営戦略とリスク管理をつなぐ役割を果たしています。さらに欧米では、企業のリスクマネジャー同士が知見を共有する専門コミュニティや業界団体が広く形成されています。こうしたネットワークを通じて、企業のリスクマネジャーは最新のリスク管理手法や実務知見を共有しながら、実務の高度化につなげています。

日本企業で進み始めたリスクマネジメントの高度化

一方、日本企業では、これまで、リスク管理の役割が縦割りかつ複数の部門に分散しているケースも多く、専任のリスクマネジャーが配置されている企業はまだ多くはありません。また、ERMの取り組みも欧米と比較すると発展途上と言われています。

近年、サイバーリスクの拡大やサプライチェーンの不安定化など、企業を取り巻くリスク環境はますます複雑化しています。企業のガバナンスやリスク管理体制の重要性が改めて認識される中、企業全体のリスクを俯瞰し、経営陣と連携してリスクマネジメントを推進するリスクマネジャーの役割が注目されています。

リスクマネジャー向けの学びの場 「AIGリスクマネジメントアカデミー」

AIGはこうした環境変化を踏まえ、多国籍に展開する日本企業のリスクマネジャーの更なる存在を目的とした招待制の学びの場として、AIGリスクマネジメントアカデミー(ARMA)を設けています。

ARMAは2014年にAIGが欧州でスタートしたリスクマネジメントの教育プログラムで、企業のリスクマネジャーがグローバルリスクの潮流やリスク管理についての知見を共有しながら議論を行う場として発展してきました。欧米では、企業のリスクマネジャー同士が経験や知識を持ち寄り、互いに学び合う実践的なコミュニティとして認知、活用されています。

そして今回、ARMAが2026年7月、日本で初めて開講します。
このプログラムは次の3つの柱から構成されています。約7か月の期間中、終日のセッションを全3回実施します。

  1. 複雑化するリスク環境を読み解き、戦略的視座を磨く​ ― 急速に変化するリスク環境を俯瞰し、リスクマネジメント機能の高度化を図ります
  2. 保険市場からより戦略的な価値を引き出す方法を探る​ ― 保険会社・保険ブローカー・再保険市場との関係性を再定義し、戦略的価値の最大化を探ります
  3. 経営に価値を提供するこれからのリスクマネジャーへ​ ― 高度化する期待に応えるこれからのリスクマネジメント像を考えます

ARMAはリスクトレンドとリスクソリューションの最前線を俯瞰して学ぶ場であり、単なる講義形式にとどまらず、企業のリスクマネジャー同士が議論を深めながら知見を深めていく場であることが特徴です。サイバーリスクや特殊リスク、クレーム、再保険などの個々のリスクやサービス・ソリューションに関する実務的な体験に加え、保険業界の専門家をどのように活用して最善のリスクマネジメントを遂行するのかを学び、また、社内外のステークホルダーとのコミュニケーションスキルなどにも触れながら、企業におけるリスクマネジャーの存在価値を高めていきます。

企業競争力を支えるリスクマネジメント

不確実性が高まる時代において、リスクマネジメントは企業の持続的成長と競争力を支える重要な経営機能です。日本においてリスクマネジメントへの理解がさらに深まれば、企業価値の底上げにもつながります。私たちAIGは、日本企業のリスクマネジメントの高度化と業界の発展に貢献したいと考えております。

企業のリスクと向き合うための知見

企業を取り巻くリスクが複雑化する中、その捉え方や対応のあり方に関する知見をご紹介します。
企業のリスクマネジメントに関する情報をご希望の方はこちらよりお問い合わせください。

よくある質問

Q. 企業におけるリスクマネジメントとは、どのようなものでしょうか?

企業におけるリスクマネジメントとは、企業を取り巻くさまざまな不確実性を把握し、影響を最小限に抑えながら、企業価値の維持・向上を図るための取り組みです。自然災害や事故といった顕在化しやすい保険リスクのみならず、事業戦略やオペレーション、サプライチェーン、規制環境など幅広い領域が対象となります。

Q. リスクマネジャーの役割は、保険の手配に限られているのでしょうか?

いいえ、リスクマネジャーの役割は保険の手配や管理にとどまりません。近年では、事業計画や投資判断、海外展開などの検討段階から関与し、リスクの観点から意思決定を支える役割が求められています。
保険はリスクマネジメントの財務的ソリューションの一つとして位置づけられています。

Q. なぜ、リスクマネジメントには全社的な視点が必要なのでしょうか?

個別最適の対応だけでは、リスクの全体像や優先順位を把握しにくくなります。ERM(全社的リスクマネジメント)の必要性が高まっている中、個別の事象に焦点を当て、発生後に反応的に対応する従来のリスクマネジメントではなく、全社視点で経営戦略にまで視野を広げ、予防的・戦略的にリスクを管理することで、経営判断に必要な優先順位が明確になり、より的確な意思決定や対応につなげることができます。

グローバルリスクマネジメントの先端を追うキュレーションメディア

まずはお話をお聞かせください

AIG損保にコンタクトする

無断での使⽤・複製は禁じます。