新入社員の自動車の事故に注意して、企業の事故率を減らそう

新卒社員や第二新卒社員といった新入社員が入社するシーズンには、社会人としてのマナーや社内業務のルールなど、さまざまな新人研修があります。しかし、通常の新人研修で、運転に関する研修を行うケースはあまりないようです。

これは、運転免許があれば「運転できる」という認識があるからです。しかし、新入社員であれば、ドライバー歴も短いですし、初めての社会人経験で緊張してしまい、無用なミスをしてしまうかもしれません。

ここでは、新入社員が交通事故を起こしやすい理由や、起こさないための交通事故防止策をご紹介します。

新入社員が事故を起こしやすい理由は?

業種によっては、営業や配達など、自動車の運転を業務の一環として行うケースもあります。この場合、ベテラン社員であれば事故のリスクは低いです。しかし、新入社員の場合は事故のリスクが高いと考えておくことが必要です。

例えば、医療業界のMR(Medical Representatives)という一種の営業職の場合、2015年度新卒において、配属後1年間の有責事故率が81.6%と、非常に高い数値が出ています。新入社員が事故を起こしやすい理由には、どのようなものがあるのでしょうか。

出典:「環境報告書2017」(日本製薬工業協会)

運転経験が少ない

普通自動車免許(普通自動車第一種運転免許)の取得ができるのは18歳からですので、新卒や第二新卒の新入社員の場合、運転経験は長くても数年しかないでしょう。そのため毎日、自動車による移動が必須な地域出身者を除き、運転経験が少ない可能性が高いのです。

ペーパードライバーが多い

自動車産業は、日本の経済基盤を支える産業のひとつです。しかし、一方で若者の車離れが進んでいるという声も聞こえます。これには、趣味の多様化や経済的な問題が要因とされていますが、カーシェアリングやレンタカーなどで十分という考えもあるようです。したがって、運転免許は持っているものの、自動車を所有していないため、ペーパードライバーとなっている人もいます。

ペーパードライバーの場合、運転経験が少ないどころか、自動車教習所を卒業して以来、運転をしていないというケースもありますので、いきなり運転させれば事故を起こしやすいのは当然です。まずは、運転免許の保有を確認するだけでなく、運転を担当させる新入社員の運転経験について確認を行いましょう。

新入社員には不安や緊張がある

運転経験が比較的豊富な新入社員でも安心できません。それは、運転経験があっても、社会人としての経験が浅いからです。新入社員は、業務で自動車を運転しているときでも、「うまく取引先と話ができるだろうか?」「約束の時間までに到着するだろうか」といった不安が発生しやすく、集中力が低下してしまいます。その結果、安全確認を怠ったり、カーナビを確認するなどのよそ見運転をしてしまったりして、事故につながるおそれがあるのです。

企業が取り組むべき新入社員の交通事故防止策

新入社員が自動車の事故を起こすリスクが高いのであれば、企業としてどのように対処すれば事故率を下げることができるのでしょうか。続いては、企業が取り組むべき新入社員の交通事故防止策をご紹介します。

慣れるまでは自動車に同乗し、運転指導を行う

新入社員が運転に慣れるまでは、ベテラン社員が自動車に同乗して運転指導などを行うのもひとつの方法です。ベテラン社員が同乗することで、自動車教習所のように「安全確認」をする対象が見えたら「歩行者に注意」「一時停止線を確認」といった、具体的な指導ができます。慣れるまでは声出し確認をさせてもいいでしょう。また、営業によく使うルートの危険ポイントなどを伝えることもできるでしょう。

運転に集中できる環境を作る

ベテラン社員が自動車に同乗することで業務に関する不安を払拭し、新入社員が運転に集中できる環境を作ることもできます。また、営業業務をしていると、どうしても取引先などから携帯電話への連絡が来ることがあります。運転中に仕事の電話が来ると焦りますし、そもそも走行中に携帯電話で通話することは道路交通法で禁止されています。

まずは、運転に集中できるよう、ドライブモードや電源をオフにするといったことを徹底させましょう。

スケジュールに余裕を持たせる

取引先との待ち合わせ時間に間に合わないのは社会人としてのマナーに反しますので、遅刻しそうになると焦って運転が乱暴になったり、安全確認もおろそかになったりしがちです。

そこで、新入社員に自動車で行動をさせる場合は、ベテランが4時間で回れるコースを新人なら6時間かけてもいいように、スケジュールに余裕を持たせるといいでしょう。

休養・休息をとらせる

スケジュールに余裕を持たせるだけでなく、休養や休息も大切です。慣れない社会人生活で疲れていますから、しっかりと睡眠をとって休養するように指導しましょう。

また、慣れない運転で神経を消耗しますので、例えば「1社訪問するごとに10分休息をする」などルールを決めておき、休みやすい環境を整えてあげましょう。

テレマティクスを導入する

自動車に同乗しなくても、「テレマティクス」を導入して新入社員の指導をする方法もあります。テレマティクスとは、テレコミュニケーション(通信)とインフォマティクス(情報科学)を組み合わせた造語で、自動車などと通信システムを組み合わせたサービスです。

具体的には、ドライバーの運転成績をタイプ別に分類したり、危険運転をした場所をGoogle マップで確認、またはメールで管理者に知らせたりできます。管理者は、送られたデータをもとに日常的にドライバーの運転の挙動を把握することができますので、危険運転には注意をし、円滑に運転をしていれば褒めるといった指導ができます。

継続した安全教育を行うことで企業の事故率を減らそう

安全教育は、正しく運転できるようになったら終わりではありません。新入社員の事故率が高いというだけで、ベテラン社員なら事故を起こさないというわけではないのです。自動車に関する安全教育は、一過性のものではなく、中長期的な目線で対策を講じていく必要があるでしょう。

継続した安全教育としては、ご紹介したテレマティクスが最適です。テレマティクスを導入すれば、新入社員だけでなくベテラン社員の運転状況なども確認できますので、社歴に関係なく危険運転が検知されたドライバーを対象に指導することもできます。

AIG損保では、「SuperDriveGuard」というテレマティクスサービスの導入をおすすめしています。事故発生のリスクは運転者の技量だけでなく、性格や運転特性に大きく左右されますし、身体的・心理的な状態でも変化します。したがって、社員を守り、会社を守るためには、ドライバーの安全管理が重要なのです。

継続した安全教育を行うためにも、「SuperDriveGuard」の導入をご検討ください。

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