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毎日の朝礼を想い浮かべてみてください。参加している従業員や、話をしている担当者は、どの程度朝礼の時間を大切に過ごしているでしょうか。「義務だから参加しているだけ」になっていませんか? 朝礼とは情報伝達の場であるとともに、従業員とのコミュニケーションの場です。そのなかの朝礼スピーチは、従業員のマインドを仕事モードに切り替え、モチベーションを高めるスイッチとなるでしょう。今回はモチベーションを高める朝礼スピーチのコツをご紹介します。
「共感」と「気付き」のネタ選び
朝礼のスピーチは、従業員が興味を持ちやすい身近な話題からネタを探すと良いでしょう。具体的には、次のようなものが挙げられます。
従業員が共感できるネタとは
- 家族や従業員についての話題
- テレビや映画の話題
- 業界の話題
- マメ知識
これらの従業員にとって身近な話題をローテーションして、ワンパターンにならないよう朝礼スピーチの内容を考えてみましょう。ただし、独りよがりになってしまう内容や、下世話で従業員が引いてしまう内容は朝礼スピーチには向かないということは念頭に置いておいてください。
仕事に使える「気付き」につながるネタ
また、身近なネタを取り上げるにしても、それだけで終わるようでは単なる世間話と同じです。朝礼を聞いている従業員にとって、スピーチとしては物足りない印象になってしまうでしょう。身近なネタを企業のリスクに置き換えるなど、最終的に自社の企業活動や、従業員の生活に直結する話題につなげると良いですね。
例えば、「子どもがいつもの児童遊園で遊んでいたら、遊具から落ちてけがをしてしまった」というエピソードをネタに話す場合、企業の防災管理の話につなげてみてはいかがでしょうか。「日頃から遊んでいる慣れた遊具であっても落下するリスクがある。仕事でも慣れた作業にこそ危険があるかもしれないので、油断せずにしっかり安全対策を取ろう」などといった話ができます。
あるいは、「今後はケガをしないよう子どもに厚手のズボンを履かせる」「いつも遊んでいる遊具だから大丈夫と過信せずに子どもから目を離さない」といった内容と絡めて、BCP(事業継続計画)など企業のリスク対策についてスピーチするのも良いでしょう。「子どもがけがをした話」から、会社では労災や保険などに加入して従業員を守る努力をしているが、一人ひとりの防災意識も大切、といったスピーチにつながるというわけです。
従業員を飽きさせないスピーチの構成
朝礼スピーチのネタを思いついたとしても、スピーチの構成で悩む人もいるかもしれません。その場合は、プレゼンテーションの構成方法である、「PREP法」を参考に朝礼スピーチの内容を組み立ててみてはいかがでしょうか。
PREP法とは、Point(結論)、Reason(理由)、Example(例)、Point(結論)の順で話すというもので、わかりやすい文章を作成する手法の一種ですが、プレゼンテーションの方法としてもよく使われています。先ほどの子どものけがの例を、PREP法に当てはめて朝礼スピーチを作ってみましょう。
- Point(結論)「日ごろから危機管理対策をとることはとても重要です」
- Reason(理由)「慣れた作業だとつい緊張感が緩みがちですが、失敗するリスクがまったくないわけではありません」
- Example(例)「例えば、先日子どもがいつも遊んでいる遊具から落ちてけがをしました。子どもがもっと小さなころは注意していましたが、少し大きくなった今、落ちてけがをするリスクがあるということを私も忘れてしまっていたようです。今後はけがをしにくいように厚手のズボンをはかせ、落下の危険がある遊具で遊んでいるときは目を離さないようにします」
- Point(結論)「仕事でも同じことがいえます。会社としては労災や保険の加入などで従業員を守る努力をしていますが、社員の意識も重要です。慣れた作業こそ油断せず、一人ひとりが防災を意識して、いざというときのために危機管理対策を行っておくことが大切なのです」
実際は上記の例文にもっと肉付けをしてスピーチすることになるのでしょうが、こういった形でネタをPREP法に当てはめてみると、スピーチの原稿が作りやすくなります。
終わりに
せっかく朝の忙しい時間を使って朝礼をするなら、従業員にとっても有益な内容にしたいですね。スピーチのネタ探しに毎回苦労しているという方も多いかもしれませんが、身近な話題と企業としての取り組みを組み合わせて考えれば、おのずと原稿が出来上がるかもしれません。皆さんも、身近な話題を利用して、社員のモチベーションを高めるような朝礼スピーチを考えてみてはいかがでしょう。
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